4日間のレム睡眠遮断がラットの動脈圧調節に及ぼす影響

摘要

【目的】睡眠不足は循環機能に大きな影響を与え、突然死、心筋梗塞、脳卒中などの心血管系疾患を引き 起こす一因と報告されているが、その詳細は不明である。そこで本実験では、睡眠不足の動物モデルとしてラットを用い4日間のレム睡眠遮断行い、神動脈圧調節の変化について検討した。 【方法】Wistar系雄ラットを用いて、腎及び腰部交感神経活動、脳波、心電図、筋電図測定用電極、動脈 圧測定用カテーテル、薬物投与のための静脈カテーテルを慢性留置した。実験開始から1時間を対照期、 後96時間をレム,民遮断期、その後3時間を回復期とした。実験期間中、腎及び腰部交感神経活動、脳波、 心電図、筋電図、動脈圧を連続測定した。また、実験開始から2時間後、24時間後、48時間後、96時間 後、そしてレム睡眠遮断終了から2時間後に10" gのフエ二レフリンと10 m gのニトロプノレシドを投与し、 動Mffiを人為的に変ィ匕させ圧受容器反射曲線を作成した。レム睡眠遮断は、水深3cmになるよう水を張つ たケージに高さ5cm直径6cmのプラットホ一ムを置くことで行った。通常ラットは水を避け、ブラットホ —ムの上にいるが、レム睡眠に入ると筋肉が弛緩し、水中に落ち、覚醒する。このような方法で4日間の レム睡眠遮断を行った。