河川域から水田域までのェコ口ジカルネッ卜ヮ一ク形成による水田魚類群集の生息場所および再導入コウノトリCiconia boycianaの採餌環境の保全

摘要

兵庫県豊岡市円山川水系の鎌谷川において，河 川域から水田域までの連続性確保および上流の水 田ピオトープにおける魚道設置と深場造成が水田 魚類群集に与える効果を検証した.その結果，ドンョヮMisgumm anguillicaudatusやフナ/禹Carassiusspp.が下流域から水田ピオト一プへ遡上した.また，改修前には採集されなかったフナ属とタモロコCmathopogcm elongatus elongatus力《フJC田ヒ才トー プ内で繁殖している可能^が高かった.さらにフ ナ属ゃタモロコ，ドジヨウ，キタノ メダカ0ひコ'0$ sakaizumiiは改修後の水田ピオト一プを秋冬期の生 息場所として利用していた.改修後の水田ピオ トープにはコウノトリCiconia boycianaが周年飛来 しており，水田ピオトープ内人工巣塔での初営巣， それら営巣つがいおよび幼鳥の水田ピオト一プに おける採餌利用も観察された.以上より，健全な 水域の連続性確保による水田魚類群集の保全がそ れらを餌とするコウノトリの生息や繁殖に大きく 寄与することが示唆された.