本州最北、かって太宰治がみた大学農場－循環型農業実践の中で地域教育に取り組む－

摘要

かって太宰治がみた農場は現在、弘前大学、農学生命科学部、生物共生教育研究センター、金木農場というところです。城下町弘前市にある弘前大学は、2005年度から国立大学法人になりました。 人文、教育、医、理工、農学生命科の5学部構成で、当センター、金木農場は、農学生命科学部の附属施設です。 同様な国立大学法人農学関係学部の農場は、全国に35ありますが、当農場は五所川原市金木町にあり、その中の本州最北に位置します。この農場は、昭和31年に青森県から寄付されるまで県の農業教育、研究機関として変遷し、そのなかの修錬農場、営農実習場時代には晴耕雨読の教育を行い、長期、短期合わせて数千名の農村中堅青年を養成したことで知られています。 太宰治は戦前、修錬農場のころ、この農場を訪れ、場内の講堂をはじめとする木造建物や宮様方御成の記念石碑について、その眺望観を小説“津軽”に著述しています。