淀川水系の農業水利とその変遷

摘要

淀川水系は，滋賀県山間部の大小河川にその源を発し，日本最大の湖である琵琶湖（湖面積670km2）を経て，京都盆地を貫流，京都府山崎において木津川，桂川と合流して，大阪平野を西南に流れ，下流部において神崎川，大川て旧淀川）を分派して大阪湾に注ぐ流域面積8，240km2にも及ぶ大水系であり，近畿圏における社会，経済∵文化の発展の基盤をなしてきた。 本報文は，淀川水系の水利開発の変遷を概観するとともに，農業水利の現状の課題について報告する。