チャオプラヤデルタ上流東岸域における水管理改善の試み

摘要

本報は，筆者らがタイ国王室潅漑局（ⅢD）とともに，チャオプラヤデルタ上流東岸域を対象として行った，水管理改善活動について述べる。現在ⅢDは，上部細織が配水量，パターンを決定し下部細織に通達する，供ぬ主導（トップダウン）的な水管理を志向している。一方農民は，近年より収量の多い乾期稲作を拡大する傾向にあり，潅漑用水わ潜在需要量は常に供給可能量を上回っている。 また，高収量品種の導入による作付パターンの変化により，ⅢDの封画配水パターンが実態に合わなくなってきている。 そこで本報では，配水割当量はトップダウンで，配水パターンはボトムアップで決定する配水計画策定手法を提案した。