遠心法による凍土および未凍土の不飽和透水係数測定

摘要

寒冷乾燥地における凍結、融解に伴う水分移動の予測に楓凍土の不飽和透水係数を正しく測定することが必要であるが，現地でしばしば発生する温度においていろいろな土壌に適用可能な軌定法は，現在のところ確立されていない．そこで，重力の代わりに遠心力を与え，ダルシー式より凍土の不飽和透水係数を測定する方法を考案しト基礎的な検討を行った．未凍土では遠心圧縮の影響のために回転速度が大きいほど得られた不飽和透水係数がいくぶh小さくなったが，上昇吸引法による結果とほぼ同じ結果が得られた凍土で咄渦転速度の増大に伴う遠心圧縮はなく，不飽和透水係数への影響はなかった．ミ〃レト質土姐こついて凍土の不飽和透水係数を測定したところ，10~(-9)cm/sから10~(-8)cm/sの値が得られた．以上のように，遠心法によって凍土の不飽和透水係数の測定が可能であることを示した．