石灰岩土壌培地の温度分布特性に関する研究ー地下ダム水による野菜培地の温度制御に関する研究-

摘要

沖縄県の地下ダムの総貯水量は3千万m3に達する，地下ダムの水温は約23°Cあり，亜熱帯地域では培地温度制御か可能な貴重な熱資源である，本論は，地下ダム水を用いた培地温度制御による野菜の生育促進を図る研究の一環として明らかにした培地温度特性について述べたものである，培地は地下ダム流域に分布する石灰岩土壌で，大きさは，長さ170cm，幅40cm，深さ35cmである，培地温度の制御は培地表面から12．5cmの深さに埋設した通水管に地下ダム水を想定した23°Cの水を循環させて行った，培地温度分布を実測および熱移動式の差分法でシミュレーションした結果，両者はよく一致することが明らかになった，また，培地の平均温度は通水管から水平距離5cm，培地表面から5ー7．5cmの深さ1点で高い精度で表現可能であることが明らかになった。