水盤卜ラップによるキノコバエの 捕獲に影響を及ぼす要因について

摘要

菌床シィタケ栽培が生シィタケ生産量に占める割合は年々増え続け、2009年には78.8%に達し た（北島ら、2011)。菌床シィタケ栽培の普及に 伴い、キノコ栽培施設においてキノコバ工科 Mycetophilidae、クロバネキノコバ工科Sciaridae などによる様々な問題が報告されるようになって きた。例えば、菌床シィタケ栽培施設では、キノ コバ工科のナガマドキノコノくェNeoempheria ferruginea (Brunetti)の幼虫による菌床ゃキノ コの食害（坂田ら、1999 ；石谷、2009)や、幼虫 力s付着したキノコの流通による異物混入(北島ら、 2011;北島'所、2012)が問題となっている。ま た、クロバネキノコバ工科のチバクロバネキノコ ハ丄Bradysmねaupera luomikoskuナビ7 ロノ、 不ヤノコノくェBradysia agrestis Sasakawa、ック リタケクロバネキノコバエLycoriella malt Fitch (以後、これらをまとめてクロバネキノコバエと 表記）などは、マッシュルームゃシィタケなどの 害虫として知られており（笹川、1993)、幼虫に よる菌糸の食害や成虫による病原菌の媒介による 生産量低下が問題となっている（石谷ら、1993、 1997;笹川、1993;後藤ら、1999)oさらに、大 量発生したクロパネキノコバエは成虫が飛び回る ために栽培管理作業に支障をきたす場合もある(劉ら、2004)。