施設固芸先進国オランダにおげる最新技術

摘要

多くの施設園芸昼，暖房や除湿などのハウス内空調のために化石燃料を使用して出荷時期の調整や品質向上などを実現し，高付加価値の農産物を生産する栽培方法である。そのため，オランダの施設園芸では経費に占める天然ガスの割合は20～30％となる。これは我が国の施設園芸でもばば同じであり，低炭素社会の実現のためには省エネ（Energy Saving），エネルギー効率（Energy Efficiency）の向上，CO_2排出量削減（Reduce CO_2 Emission）のそれぞれの視点から総合的に検討をした技術導入が望まれる。この場合，我が国では単位面積あたりのエネルギー使用量を減らす省エネに注目が集まる。方法としては，ハウスのエネルギー要求量を減らして，ハウスからのエネルギー放出を減らすことがもっとも重要である。そのためには，外被材を二層にしたり，カーテンを二層，三層と多層化したりすることが非常に効果的である。しかし，これらの資材はいずれも光透過率を低下させたり，ハウス内の湿度を高めたりして作物の光合成を低下させてしまう可能性がある。従って，資材は十分に検討したうえで選定する必要がある。灯油等を燃焼させる炭酸ガス施用はゝ　省エネやCO2排出量削減の観点からは好ましくない。しかし，炭酸ガス濃度を大気の3～4倍にすることば，作物の光合成を高め収量増加には非常に効果的なことから，エネルギー効率（投入エネルギー量に対する収量）を高めることがで　きる。