団塊世代のふるさと回帰が農業を変えるか

摘要

この国の農業は危機にあるといわれて久しい。 1997～2003年までの6年間、私は連合で社会政策（食料政策）を担当していた。 当時、新農業基本法の制定にむけた議論が白熱化していた。従来の基本法が時代に合わなくなってきたことによる見直し議論がおこなわれていたのである。 この頃、私はこの国の農政は関係者、関係団体のためにあると感じていた。このままでは、日本の農業は早晩行き詰まると考えていた。 そうしたなかで、基本法論議が進hでいった。 連合が注目したのは、21世紀の日本の農業は国民合意のものでなければならないという議論であった。 連合は、この議論を評価し、基本法に賛成した。