中国農業における構造調整の政策、実態と課題

摘要

1998年末の中央農村工作会議で農村、農業経済の発展段階について以下のような判断が示された。 すなわち、長年にわたって続いた農産物の供給不足が量的に解消されたばかりでなく、豊作の年には供給過剰すら見られるという農業発展の歴史的転換が90年代末に実現された。 1990年代後半に至ってみられた農産物の在庫増や販売価格の下落、農家の収入増の鈍化などがその現れである。 それまでの資源制約に加えて、市場制約も農業および農村経済のさらなる発展に重くのしかかるようになった。