北海道農業研究センターでの研究開発の取組-研究課題と主な研究成果を中心として-

摘要

北海道は我が国の主要な食料基地として,都府県に比べて規模が大きく専業率が高い有利性を活かした競争力の高い農業の展開が期待されている.また,北海道の冷涼な気候を活かして農薬の使用が少ない安全.安心な農産物の供給が求められている.一方,寒冷な厳しい自然条件を克服した安定生産やWTO農業交渉の行方に左右されない北海道農業の体質強化が待ったなしである.北海道農業研究センターは,国内における農業生産から食品の加工.流通まで一貫した技術開発を担う独立行政法人農業.食品産業技術総合研究機構傘下の研究所として,北海道地域の農業振興と地域活性化に貢献する研究開発を担っている.以下に,研究組織並びに研究活動の概要と最近の研究成果の一端を紹介したい.