米の生産調整実施農地の利用および管理実態に関する研究

摘要

1999年における米の生産調整（以下，「生産調整」）実施面積は96万haであり，2000年農林業センサス（以下，「センサス」）における農地面積（経営耕地と耕作放棄地の合計）が318万haであることを考え合わせると，地域の農地利用を考える際に無視できない存在であることは明白である，よって，生産調整実施農地を畑地やレクリエーションの場として有効に活用し，水田を含む農地全体を合理的に管理する方法を提示することは，農村計画における重要な課題の一つと言える．そこで，本論を含む「生産調整と農地利用」に関する一連の研究では，特に地域レベルでの詳細な計画作成に資するため，生産調整実施農地の利用および管理実態と地域農業特性との関連性を明らかにし，地域農業特性を活かした農地の活用，管理方法を提示することを目的としている．