協働型の後方復興支援一岩手県北上市の取り組み一

摘要

岩手県北上市は，岩手県内陸南部に位置する人口約 9万4千人の都市であり，豊かな自然と広範な農地，そ して誘致企業を軸とした北東北有数の工業都市である。東日本大震災においては，北上市も震度5強の地震を 観測し，約2300の建物の損壊をはじめ，公共施設損壊， 橋梁等の損傷等の被害が発生した。北上市では，発直後から災害対策本部を立ち上げ, 市内での救援活動を開始し，また大槌町，签石市，大船 渡市，陸前高田市まで2時間以内で移動できることもあ り，3月中旬から物資支援、移動支援等，早ぐから沿岸 地域の支援体制を構築し，行政，企業，NPO等が一体 となって活動を進めてきた。本稿では，「協働」をキーワードに，北上市の後方支 援の取り組みについて報告する。