自由貿易協定（FTA）をめぐる問題と課題－日、タイFTAを中心に－

摘要

昨年一月、わが国はシンガポールと初めての自由貿易協定（FTA）を結hだ。 ついで、メキシコとの間で、今年一〇月に予定されているフォックス大統領の来日をFTA締結の目途にして、政府間交渉が行われている。 韓国との間では、すでに昨年七月から拡大作業部会（産学官共同研究会）が行われており、日本側は、この秋にも報告書をまとめ政府間交渉につなげたい意向という（韓国側は、政府間交渉の開始には、なお慎重といわれるが）。 さらに、タイとの間で、政府間交渉の前提となるタスクフォース（産学官共同研究会）の第一回会合が七月にスタートした。 また、六月はじめ、フィリピンのアロヨ大統領と小泉首相との間で、FTA交渉にむけて拡大作業部会（産学官共同研究会）を立ち上げることが合意された。 マレーシアとも今年九月から産官学共同研究会を立ち上げることが合意されている。 日本をめぐるFTA締結に向けての動きが、活発になっている。