ラオス北部の古いチャノキに関するフィールドノート

摘要

筆者は，社団法人豊君会の「ラオスの茶総合調査」の一員として，2004年11月，2005年11月，2007年1月の3回，ラオス北部を訪れる機会を得た．しかし3回共に交通事情の悪さと，天候の不調が重なり，調査期間の多くの時間を移動に費やした．したがって，当初より筆者の目的であったツバキ科ツバキ属と，これらの民族植物学的な調査はほとhど行うことが出来なかった．しかし，チャノキ（小稿ではチャC. sinensisの仲間を漠然と指している）については，ラオス北部のボンサリー県ウータイ市と同コーメン村の2箇所で若干の知見を得たのでここにノートとして報告する．上記2箇所では，高木に成長したチャノキ群落を確認したもので，今後の継続した調査が待たれる．