1歳馬におけるウマヘルペスウイルス1型血清疫学調査

摘要

生産地においては、ウマヘルペスウイルス1型（EHV－1）と4型（EHV－4）がそれぞれ妊娠馬の流産と若齢馬の呼吸器疾患を引き起こしている。 これまでに、若齢馬（0および1歳馬）がEHV－1感染症を発症したという報告はないが、血清学的にEHV－1および4の型別が可能なgG－ELISA法を用いて予備的な調査を実施したところ、若齢馬群でもEHV－1感染のあることが分かった。 そこで、今回は、生産地の中でもEHV－1の感染機会が多いと考えられる、同ウイルスによる流産発生牧場に繋養されていた1歳馬について、gG－ELISA法および補体結合（CF）反応を用いた血清疫学調査を実施し、これらの馬におけるEHV－1の感染状況を明らかにすることとした。