地域ぐるみの清浄化：今日の選択肢は？　将来の選択肢は？

摘要

疾病の清浄化は養豚業界にとって長年の懸案事項である。 清浄化達成のために絶え間ない努力が続けられ，1960年代から1970年代に確立されたSPF事業にはじまり，それに続き1980年代のオールイン、オールアウトシステム，総入れ替え（depopulation／repopulation），1990年代のSEWへと受け継がれてきた。 これらの取り組みは，主にマイコプラズマやAppなどの細菌性疾病のコントロールのためのものであり，完全に達成されたとはいいがたい。 過去15年間のPRRSウイルスの急速な広がりにより，この努力の成果も足踏み状態に陥っていた。 しかしながら，近年清浄化に対する興味が再認識され，特にPRRSを農場から清浄化することへの関心が高い。 この関心事は，疾病による損害で，より顕著なものとなっている。 PRRSの被害だけで，母豚2，500頭規模の農場で，1週間に2万ドルに上ることもある。 ほかの疾病に対し正確な被害額は算出されていないが，少なくともこの数字は我々の予想を超えている。