食肉センターこおける直腸検査実習の有効性

摘要

牛の直腸検査は，妊娠診断や，発情周期の判定，卵管や子宮，卵巣の異常を診断するのに最も効率的な方法であるが，技術の習得に相当な訓練を必要とする。 しかし，獣医繁殖学での直腸検査の実習は，供試牛の数や，動物愛護への配慮，学生の経験不足による事故のリスクなどで，必ずしも十分ではない。 直腸検査の代用としてのモデルではリアル遠慮覚が得られず，費用も高価で，また異常な症例の習得は困難である。 そのため，筆者らのボルト大学（ポルトガル）では，獣医学科5年生（6学年制）に対し，食肉センターで直腸検査の実習を行っている。