豚サーコウィルス2型ワクチン使用おける発育不良豚の病理学的調査

摘要

子豚において発育不良や呼吸器症状の原因となる病原体は，ウィルスでは豚繁殖、呼吸障害症候群ウィルス(PRRSV)や 豚サーコウィルス2型（PCV2),細菌ではActinobacillus (pleuropnetimomae、Pijpp)やMycoplasma hyopneumoniae (Mhp)など多岐にわたる。そのため発育不良や呼吸器症状 の原因特定には病性鑑定を行い，適切な対策を講じること が重要である5)。これらの病原体のなかでもPCV2は豚サーコゥィルス 関連疾病(PCVAD)の重要感染因子であり，離乳豚の高い 死亡率で大きな問題となっていた。しカゝし，2008年以降に 発売されたワクチンによりPCVADによる離乳豚の死亡 率は大きく改善されてきた。一方で，PCV2ワクチン接 種にも関わらず肥育期において臨床的にPCVADを疑う 発育不良豚が見られることがある。