再発性気道狭窄症の馬におけるフルチ力 ゾン長期療法が免疫機能に与える影響

摘要

再発性気道狭窄症（慢性肺気腫）は 長期問馬房で飼育されている馬によく 認められる疾患である。この疾患に感 受性のある馬は，乾草や寝わらに含ま れる粉鹿により下部気道狭窄およぴ好 中球性炎症を発症する。現在，この疾患に対しては,コルチコステロイド療法が敁も効果的な薬剤療法として用い られている。しかし，馬に対するコル ナコステロイドの全身適川は，免疫抑制を含む種々の副作用を引き起こすこ とが報告されている。そこで，馬の再 発性気道狭窄症の治療には，現在，吸 入性コルチコステロイドがよく用いられている。これは，気道内の薬剤濃度 を最大限にすること，そして全身性副 作用を最小限にすることを目的として いる。しかし，コルチコステロイド投 与によつて用量依存性の内因性コルチ ゾ一ル抑制が馬にも生じることが報告 されている。