高知県の森林環境税について

摘要

平成15年4月1日から全国に先駆けて施行された森林環境税。 その背景にほ，直面する森林の荒廃にどう対処するのかという環境政策の側面と，地方の課題を地方で解決するための独自財源の確保という財政面の2つの大きな流れがありました。 高知県は，黒潮踊る太平洋に面した海洋県というイメージがあると思いますが，海岸線のすぐ近くまで山が迫り，ほとhどの県民が山や森を身近に感じて生活しており，その森林が県土の約84％を占める全国一の森林県です。 このことは，豊かな森林の恵みを受ける一方で，台風等による山地災害や，近年多発する田畑での鳥獣被害などにより，その一因として森林，特にその約三分の二を占める人工林の手入れ不足を，生活体験の中で実感できる県であると言えます。