タバココナジラミバイオタイプQの簡易識別法

摘要

タバココナジラミBemisia tabaci（Gennadius）は，世界各地の熱帯 瑏劅釒〉赜颏蛑行膜藰敗─手参铯蛩拗鳏趣筏粕ⅳ筏皮い搿 また，様々な野菜類や園芸植物に寄生する害虫としてのみならず，ベゴモウイルスの媒介昆虫としても広く知られている（Brown and Bird，1992；Brown，2000）。 現在本種は，数多くのバイオタイプ（biotype）や遺伝的に異なる変異体（variant）等に分類されており，種としてのB. tabaciは，種複合体（species complex）という認識が一般化している（Brown et al.，1995；Brown，2000；Perring，2001）。 バイオタイプの同定は，形態学的な識別が極めて困難であるため，エステラーゼ解析，RAPD－PCRによるバンドパターンの差違を利用した方法や，ribosomal intergenic transcribed spacer 1（ITS 1），ミトコンドリアチトクロームオキシダーゼI（mtCOI）遺伝子領域の塩基配列のわずかな違いを利用した分子生物学的分類法等が利用されている（Liu et al., 1992；Brown，2000；De Barro et al., 2000）。 特にmtCOI遺伝子領域は世界各地で採集された個体群に関する豊富な塩基配列データが蓄積されていることから，有効なバイオタイプ同定法の一つとして広く用いられている。