野外鶏群における鶏伝染性気管支炎（IB）ワクチン投与後のELISAによる抗体応答の解析

摘要

野外鶏群について鶏伝染性気管支炎（lB）生ワクチン1～5種類を用い基礎免疫を行い，各種ワクチンを用いさまざまな，日齢，および接種方法で免疫し，接種前と後血清の抗体の推移を酵素抗体法（ELISA）で調べた。 その結果，平均ELISA（E）値125未満の鶏群についてはワクチン接樺後にE桶が上昇し抗体応答が認められた。 しかしながら，平均E値125以上の鶏群についてはワクチン接梓後にE値の上昇は認められず，抗体応答がなかったと思われた。また，本ELISAでは接種した株の種類にかかわらずIBワクチンが“take”できる抗体価のレベルを知ることができた0さらに，この抗体価のレベルはE値からみると，生ワクチン接種群と不活化ワクチン接種群の間に差は認められなかった。 これらの成績から本ELISAはワクチン投与一によりワクチンが“take”できる抗体価の測定が可能であり，またワクチンを投与することによって抗体他の上昇が期待できる適期を判断できると考えられる。