長崎県における温州みかhの高品質生産対策について

摘要

日本列島の西に位置する長崎県は、東シナ海に面していることにより対馬海流の影響を強く受ける上に、台風もよく通過するため、夏から秋にかけて雨が非常に多い地域です。八幡浜市、有田と長崎市の降水量の平均値（図1）を比較してみると、6月上旬から9月まで、品質向上のために一番雨が降って欲しくない時期に雨が多いということがよく分かります。昭和の終盤は、県内のある産地のみかhは、チッソが強く皮がガチガチで、コンクリートに落としても割れない「石みかh」と呼ばれ、市場から酷評を受けていました。その産地は平坦地で水はけが悪く肥料持ちがいいため、品質向上には向いてない土地でした。