レスベラトロール研究の現状－ブドウのフィトアレキシンであるレスベラトロールには抗がh作用や動脈硬化防止作用もある

摘要

レスベラトロールは，ブドウ（Langcakeand Pryce 1976）の他，ラッカセイ（Ingham 1976），イタドリ（野々村ら1963）屯どで産生されるフィトアレキシンであるが，特にブドウについて病害抵抗性との関わりがよく調べられている，また，興味深いことにこのレスベラトロールを合成する酵素（ステイルペンシンクーゼ）の遺伝子がラッカセイおよびブドウから単離されており，ブドウから単離された遺伝子はタバコ，イネ，トマト，コムギ，オオムギ屯どに導入され，形質転換体はかび病に対して抵抗性が高まったことが報告された。一方，レスベラトロ，ルには動脈硬化防止作 栢や抗がh作用もあることが知られており，機能性という観点からも興味深い。 そこで今後の研究に資するため，現在までに得られた知見の概要を紹介する。 しかし，レスベラトロールに関する研究報告は膨大な数にのぼるのでとても全てを紹介することはできない，ここでは，重要と思われる研究を中心に紹介する。 尚，レスベラトロールの病害抵抗性との関係については，Dercks et al．（1995）の優れた稔覿があるので参照されたい，