ATPアツセイを利用したフラーバラゾウムシPantomorus cervinus （BOHEMAN）卵の生死判定

摘要

フラーバラゾウムシPantomorus cervinus （BOHEMAN）は北米、ヨーロッパ、オセァニア、アフリカ等の温帯域る。中心に分布し（CAB International，1966）、成虫が広葉樹及び草本性生植物等の茎葉等の地上部を、幼一虫が根や塊茎等の地下部を食害する広食性のゾウムシであり（CHITTENDEN，1901；DICKSON，1950；MORSE et al.，1987）、我が国では従来未発生（一部の限られた地域に侵入：神奈川県病害虫防除所，1997）の重要害虫である（兵略，1982）。 本種卵は、輸入検査現場ではかhきつ頬（Citrus spp. ）やキウイフルーツ(Actinidia chinensis)等の生果実に卵塊で発見されることが多いが、この外観のみによる生死判定は判断材料に乏しい場合がある。