ゲノム編集と簡便高密度水耕栽培法を利用したコメ品質関連遺伝子多重改変の試み

摘要

[背景とこれまでの経緯]我々は、以前に開 発した制限酵素のみで遺伝子多重連結ができ るバイナリ一べクタ一[1]を基盤として、最小 限の手順でベクター構築が出来る新規なイネ 用ゲノム編集ベクターを作製した。このべク ターを用いた具体的な形質改変の標的とし て、高温登熟障害を引き起こすイネのアミラーゼ遺伝子[2]を選定した（図1)。以前の研 究において、胚乳特異的RNA干渉によりァ ミラーゼ遺伝子群の包括的発現抑制を行うこ とで、高温下でのコメの品質を改善できるこ とを明らかにしている[2]。アミラーゼ遺伝 子はゲノム中に8コピー存在する力5—、まずそ れらに共通する塩基配列を標的とした単一の guide RNAによる複数遺伝子破壊を試みた。 (第128、130回講演会で一部を発表)。