リンゴ小球形潜在ウィルスベクタ一による世代促進技術のリンドウ育種への応用

摘要

リンドウのQFr遺伝子を組み込hだリンゴ小球形潜在ウィルスベクタ一(ALSV-GtFT)をリンドウ幼苗に感染させることによ り，通常2年かかる一世代の期間を4-6ヶ月 に短縮できるとともに，ALSVはリンドウに おいて種子伝染しないため，後代実生はウイ ルスフリーとなることは既に報告した（Fekih etal.,2016).リンドウには花弁が開くササリ ンドウとほぼ開かないェゾリンドウ力《あり， ササリンドウは装飾用として人気がある一方 で，晩生品種しかなく，また，同一株からの 採花期間が2-3年ほどしかない弱点を持つ. そこで，早生-晩生と幅広い作型があり，同一 株からの採花期間が5-6年と長いェゾリンド ゥに，ササリンドウの花開く形質を付与する ことで，国内外の新しい需要を創出し，生産 者の収益を向上させることを目的とした.