極良食味水稲品種「つや姫」を遺伝背景にもつ突然変異集団の構築と澱粉代謝突然変異体 の単離

摘要

水稲品種「つや姫」は、安定収量かつ良食味な山形県の誇るブランド水稲品種であ り、粒ぞろいや炊飯米の光沢、食味など、「コ シヒカリ」を上回る優良な形質を有している。 「つや姫」のブランドカをより強固にするため には、優良な形質は維持しつつ、食味形質や 栽培特性などのさらなる改良が望まれる。炊 飯米の食味に関与する因子の一つであるアミ ロースは、その含量が低下すると炊飯米に柔 らかさや強い粘りをもたらし、高い食味値を 示すことが知られている。そこで本研究で は、「つや姫」の優良な形質は維持しつつ、食 味評価向上を目指し、独自に構築した「つや姫」ェチルメタンスルホン酸（EMS)および ジエポキシブタン（DEB)突然変異集団から 逆遺伝学的手法であるTargeting Induced Local Lesions In Genomes (TILLING) '/云を用いてアミロース含量を司る遺伝子における突 然変異体の単離を試みた。