葉緑体の遺伝子組換えタバコ作出の過程で得られた斑入り系統の解析IV.ミニサークル を利用した新規葉緑体形質転換ベクターの構築

摘要

我々の研究室で作出した葉緑体の遺伝子組換えタバコのうち、ァスコルビン酸ペルォキシターゼの遺伝子にapx)を導 入した系統の一部に斑入りが観察された。以 前の解析で、この斑入り系統には、apxとと もに導入されたマーカー遺伝子、aadA、力《も つターミネータ一配列(Jrpsl6、と、葉緑体 ゲノムにもとからあるrpsl6の夕一ミネ一 夕一配列との間の相同組換えで生じた、 21.9kbの環状分子（ミニサークル）力《存在す ることが分かっている。またこのミニサーク ルは、もとの葉緑体DNAよりコピー数が10 倍以上多く存在していることから、独自の複 製起点を含hでいることが示唆される。今回 我々は、ミニサークルの複製機構の解明と、 これを利用した新規葉緑体形質転換べクタ一 の構築を目指して、以下の実験を行った。