アポミクシス性特異的遺伝子の機能解析一ギニァグラスの完熟種子由来カルスを用いた ASG-1組換え体作出の諸条件検討一

摘要

アポミクシスは母親の遺伝子型だけが子の 世代に伝わる生殖様式である.これまでに有 性生殖とアポミクシス性生殖のギニァグラス を材料に、その生殖様式を明らかにした結果 に基づき、条件的アポミクシス性ギニァグラ スからアポスポリ一性胚嚢始原細胞の出現時期に特異的に発現する遺伝子（ASG-1)のク ローニングに成功している（Chen et al. 1999,2005).さらにASG-1遺伝子の機能解 析を行うため，イネゃシロイヌナズナなどに 遺伝子導入を行い，それぞれ組換え植物体を 作出している(育研13:2; 14:1,2; 15:1,2)。本 研究では，引き続きASG-1遺伝子の機能解析 を目的として，ギニァグラスの種子カルス誘 導から植物体の再分化までの培養系を確立 し，併せてァグロパクテリゥム法による効果 的な形質転換系の確立に向けての条件検討を 行ったので報告する.