線で見る －生体高菓子から生物マシーナリーへ－

摘要

生きものらしい状態の最小の単位として生体高分子（タンパク質，核酸など）が考えられる．生体高分子は結晶化するのが普通である．何種頴もの生体高分子が組み合わさってできた超分子複合体ともなると，それだけを試験管の申に取り出しても相当高度な機能をもっており，優に生物マシーナリ叩（生物機能素子）の名に億する．驚くべきことに，分子量数百万の超分子複合体でさえも結晶化することが多い．ナあ最近のⅩ線結晶構造解析の技術め進歩に緒旨を見張るものがあり，結晶さえできればその構造はいつかは必ず解明できる，と貰い切っても決してハッタりではない時世となった．生物マシーナリーの動作機構を原子レベルの立体構造情報に基づいて解明できるようになることのインパクトは測り知れない．次世代を担う最も．野心的な若い人たちに続々とこの分野に参入してほしいと願う所以である．