なみのはな

摘要

「なみのはな」は冬季，能登半島外浦の岩石海岸でみられる不思議な現象である．鉛色の空のもとで，北西の季節風が強く吹き，海がひどく荒れた目，岩石に砕けた波が′トさな「泡」になり，これらが集まって岸辺にクリーム色の真綿状の大きな「泡」の固まりになる．この真綿が，季節風に煽られて空高く舞い上がるという現象で，土地の人たちは「なみのはな」と呼hでいる．冬の風物詩として最高の傑作で，とくに近年，「なみのはな」を求め，その情景に感動する年配の旅人が増え，マスコミも「なみのはな」の情報を流して，能登への旅情を誘っているのが現状であるが，反面，やっかいな開港を含hでいる．