メグスリノキの増殖方法

摘要

メグスリノキ（Acer nikoense Mazim.）は本邦だけに自生するカエデ科の薬木である．この木の名前は，江戸時代以前から葉や樹皮を範じて点眼や洗眼に用いられ，眼の疾患に良いことから名づけられた．別の名を千里眼の木，長者の木とも呼ばれている．また，地方によってはアマッコ，ミツバナカエデとも呼ばれる．木の特徴は雌雄異株，葉は3出複葉で3枚由一つしょになりその1枚1枚に鋸歯があり，葉柄と葉に白色の細毛が多数生えている．枝には輪状の模様が教本あり，秋には色あざやかに紅葉する．分布は秋田県，青森県をのぞく本州と四国，九州である．標高700m以上の山に自生し，肥沃で湿潤なところによく育つといわれる．