ィォミメテイクスは目から鱗

摘要

前号において筆者は，欧米では学術を"縦割り"に分割 しない文化があるから『生物学のための水と空気の物理』(Air and WateにThe Biology and Physics of Life's Media,マーク'ザニー著，下澤楣夫訳，ヱヌ.ティ—.ヱス）のような教科書が書けるのだ， と評した。なぜ，"水と空気"なのだろう。水と空気がな ければ生きていけないのだから……，などと常識的に答え ると，本誌の読者からは，工学系の人は偏性嫌気性生物を 知らないの？つていわれそうである。訳者である下澤楣 夫北海道大学名誉教授が，「水と空気，この二つの流体の 物理的な違いが，地球上の生物にどのような影響を与えた 力ゝ。」と言及しているように，これらの流体は生物を取り 巻く環境そのものなのである。