子豚の損失を防ぐ効果的な着床

摘要

母豚の繁殖能力のなかでも、排卵に続く着床については、あまり研究されていない分野の1つであり、話題になることも少ない.しかし、図1にみられるように、繁殖サイクル初期の35日間における離乳予備頭数の損失は、着床末期から離乳までに損失した頭数よりもはるかに多く、ときに3倍にものぼる。 着床とは、微細な受精卵が子宮（胎盤）の壁に定着することである。 それらの受精卵は胎盤の血液から栄養を吸収して、円滑に胎児として成長する。 着床は受精後8～12日頃に始まり、24~28日頃までに終了する（図2）。