深部注入カテーテルで成績は変わるか？

摘要

神奈川県秦野市で、母豚260頭を飼養する、門倉種豚場では、2年前から交配をほぼ全頭人工受精（AI）に切り替え、平成18年3月より深部注入カテーテル「スナイパー」を使用している。 AIに切り替えるまではすべて本交（NS）で行ってきたが、長男の門倉浩さhが農場に戻ってきたことをきっかけに取り入れた。その後、深部注入カテーテルを使用している知人に勧められ、「スナイパー」の導入を決めたそうだ。 スナイパーは、通常のスパイラルカテーテルの中にもう1つ細いチューブ（インナーチューブ）が入っており、2段階になっている。 先端のスパイラル部分を中の細いカテーテルが突き抜けるようになっており、子宮頸管内に挿入した後、インナーチューブをさらに子宮まで挿入できる（写真1、2）。 精子数の少ないものや凍結精液などを使う場合に有効だが、通常のカテーテルの約5倍ほどのコストがかかるなどデメリットもある。