凍結精液技術を用いた 種豚の進成、維持: 閉鎖、開放群育種それぞれの利点

摘要

大分県農林水産研究指導センタ—畜産研究部では、ランドレ—ス.大ョ—クシャ—，デュロックの種豚の造成と精液および生体の生産者への供給を行っています。ランドレ—スについては、系統造成豚「おおいたエルw」(閉鎖群育種)として平成S年に日本養豚協会の認定を受け、間もなく 7年が経過します。大ョ—クシャ—およびデュ口ックは開放群育種にてそれぞれ産肉能力を改良形質に定め、平成S年度に増体と肉質を改良形質として、平成s年度に一定の近交係数を保ち完成しました。当初はこれら豚群の長期維持と安定供給を目的に、種豚完成と同時期に凍結精液技術を開発してきました。しかし、世界的な種豚の予想以上の改良スピ—ドに伴う生産者の求める種豚二—ズがめまぐるしく変化し、それに対応するべく種豚改良方針を修正しました。本稿では、種豚育種に凍結精液技術が7年間どのように利用されたかをご紹介します。