牛の目、人の眼: 草地畜産の再評価---二十一世紀の肉用牛経営

摘要

新しい農業基本法として、食料、農業、農村基本法が七月十二日に成立した。 その条文の中には、「畜産」「家畜」などの二文字はまったく出てこない。 畜産は農業の一分野であり、ことさらに取り上げる必要はないからだろう。 しかし、残念ながらと言うべきか、「家畜排せつ物等」という表現は条文に出てくる。 つまり、ふh尿の問題は具体的に「家畜排せつ物等の有効利用による地力の増進その他必要な施策を講ずるものとする」と明記されているのである。