福島県畜産技術連盟

摘要

福島県では、平成3年から県内の養豚農家の飼養実態にそくしたランドレース種系統豚「フクシマL」を供給し、養豚経営の安定に貢献してきました。 平成7年からは、「フクシマL」よりも産肉性と繁殖性に優れたランドレース種の系統造成に取り組み、平成16年に系統豚「フクシマL2」として系統認定を受けて、同年8月から県内に供給しています。 基礎豚として、雄はイギリス、スウェーデンおよびデンマークから17頭、雌は各県で造成された45頭の系統豚を導入しました。集団の大きさは雄15頭、雌40頭とし、閉鎖群で造成しました。 その産子について、体重30kg時に一腹当たり雄2頭、雌3頭を発育などを基準として一時選抜しました。 選抜された育成豚は、一日平均増体量、背脂肪の厚さ、ロース芯断面積の3形質について、体重90kg時に能力検定を行ないました。この能力検定データをもとに育成豚の育種価を推定し、肢蹄スコアリングの成績を加味して二次選抜を行ない、選抜された雄15頭、雌40頭を交配しました。 世代の更新は1年1産とし、第7世代種豚を最終選抜として造成を完了しました。