II．搾乳ロボットの活用要件と留意点：1．搾乳ロボット導入における留意点

摘要

酪農家が搾乳ロボットの導入を検討する場合、どのような動機があるだろうか、私なりにいくつか考えてみました。 1）自分は歳をとって搾乳作業がきつくなった。 後継者もいないので搾乳ロボットに手伝ってもらいたい。2）妾が子供の世話をする時間や自分の自由な時間が欲しいという。 妻を搾乳作業から解放してやりたい。 3）規模拡大をして搾乳牛の頭数が増え、とても家族労働だけでは搾乳できない。 搾乳者を雇用したいが適当な人がいない。 4）規模拡大をする予定であるが、ミルキングパーラーと搾乳ロボットを比較したら、設備投資および労働効率からみて搾乳ロボットの方が有利かもしれない。 5）将来酪農経常を息子に譲りたいが、従来の搾乳作業は重労働で子供に嫌われる。 若者にとって魅力のある近代的な設備が欲しい。6）200～300頭を搾乳する企業的な酪農経常では、搾乳者を雇用するよりも搾乳ロボットを数台使った方が経費的に安いかもしれない。 7）搾乳ロボットでは1日3～4回の頻闘窄乳ができるので、乳量アップが期待できそうだ。 また、頻回搾乳により乳房炎が減るとの情報もある。8）実習農場の人員削減をしなくてはならない。 搾乳をする職員が確保できなくなったので、搾乳ロボットで対応したい。