糞上移植を利用した省力的なシバ草地化

摘要

日本各地に点在する公共牧場は、戦後、日本の畜産を振興するにあたり、酪農家にとっては収益を産まない乳子牛の育成部門を引き受けるなどのために造成された、世界にも希な制度である。 しかし、1970年代をピークに預託頭数が減少し、牧場数、利用率ともに低下傾向を示している。 各公共牧場では、預託頭数を増加させるため、周年預託などに着手しているが、ごその一方で、草地の維持管理作業に手が回らず、草地の衰退が見られる牧場もある。公共草地造成時に導入された寒地型、暖地型牧草は生産量、栄養価ともに高い。しかし、施肥や刈り払いなど、維持管理作業に手間がかかるため、生産量は低くなるが維持管理作業が省力化できるシバ型草地への転換が試みられている。 さらに近年、耕作放棄地や未利用鱒の放牧活用が日本各地に広まっているが、ごめような土地は小規模であったり傾斜などの条件から機械が利用できないことがほとhどで、さらに管理者の高齢化が進hでいることから、簡易な草地造成や維持管理が求められている。