鶏気管スワブの簡易採取補助器の考案

摘要

高病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針では、モニタリング用の検査材料は気管スワブ、クロアカスワブ（ウイルス分離用）および血清（抗体検査用）とされている。富山県では、毎月、6戸の養鶏農場において、それぞれ10羽の鶏から気管スワブ、クロアカスワブおよび血清の採材を実施し、年間720検体にものぼる。特に、気管スワブは、①鶏舎内が薄暗いために鶏の咽頭部の確認が難しいこと、②咽頭部の構造から採材用綿棒の挿入が難しいこと、および③綿棒の挿入時に反射的に声門が閉じることなどにより、現場で速やかに採材することが難しかった。 そこで、養鶏現場で容易かつ達やかに採材できる鶏気管スワブの簡易採取補助券「スワブ助筒」を考案したので紹介する。