乳酸生成糸状菌を添加した農産副産物サイレージの発酵特性と給与試験

摘要

農産副産物は、北海道だけでもポテトパルプ（澱粉粕）が年間約10万t、スイートコーン残漆（皮、芯など）が4万t、屑ニンジンが7千t、カボチャワタが5千tも排出されている。 このほかにも、トウフ粕（オカラ）や屑ナガイモなども排出されている。 これらの農産副産物のTDN（可消化養分総量）を合計すると、少なくとも2万t以上になる。 これは、7，000頭以上の肉用牛を育成、肥育できる量に相当する。 飼料自給率の低いわが国において、これらの農産副産物を有効利用することは、飼料自給率の改善とあわせて飼料の安全性も確保することになる。 しかし、農産副産物は水分含量が約80％と高く、また特定時期に多量に排出されるなどの理由から、飼料として十分に利用されていないのが現状である。