英国八開プライ担研究所

摘要

昨年の春に我が国において口蹄疫が発生したときには、農家、開業獣医師および関係公共機関の一致団結して対応し、短期間で清浄性を回復することができた。そして、家畜衛生試験場海外病研究部におけるウイルス学的検索により原因ウイルスが分離された。 現在はこのウイルス件の詳細な性状照折が進められている。 しかし、日本はこの発生で分推されたウイルス株以外の口蹄疫ウイルス株を保有していないので、近隣アジア諸国で流行しているウイルス株との比較解析などは実施できない。 そこで、英国パーブライト研究所へ技術的協力を依頼し、その解析データを基に昨年の発生に関する疫学的情報をとりまとめている。本研究所は口蹄疫ウイルスをはじめとする家畜の海外悪性伝染病の診断、研究の世界的中心である。 口蹄疫のほかに、豚水胞病、牛疫、アフリカ馬渡、アフリカ豚コレラなどの研究、診断が行われている。 そして、これらの疾病に関する国際獣疫事務局（OIE）のリファレンスラボラトリーとして重要な役割を果たしている。 今年度、科学技術庁、日英科学技術協定に基づく二国間共同研究を通して当研究所に滞在する機会を得られたので、本研究所の概要を紹介する。