鶏の卵殻色に関する研究（15) 白色LED光線の6時間連続照射が褐色卵の卵殻色に及ぼす影響

摘要

今や，ホーム、センターの電球や照明器具売り場に行くと，売り場面積の9割ほどを発光ダイ オード（Light - emitting diode,以下，LEDと略記）の白色電球や白色蛍光管（直管型やサークル型） が占めている。これは，わが国の経済産業省の指針として，省エネルギー政策を念頭に置いて 2020年までにLED照明をフローで100%普及させ，2030年までにはストツクとしてLED照明の 普及率を100%にすると言う目標を掲げているからである5'6)。近年では，養鶏産業においても, 急速にLED照明の導入が進hでいる。とくに，無窓鶏舎では明かりを人工照明にのみ依存して いるため，今後は遠からず，すべてLED照明へと切り替わつていくものと考えられる1'4'7ぷ。 養鶏産業における応用研究は，無窓鶏舎における従来の白熱電球から白色LED電球への変更 にもとづくものであり，LED照明が産卵鶏やブロイラーの生産性に及ぼす影響について調べた 研究がほとhどである。また，白熱電球からLED照明に切り替えた場合の経済性につ いて言及している報告も，比較的多く見られるようになってきた。しかしながら，LED 光源と褐色卵の卵殻色との関係について言及している報告は，極めて少ない。