飼料学（159):有用野草(wild grasses)(1)

摘要

野草は各地域に自生している在来種（野生種，自生種）の草本植物の総称である。野草は家畜 の飼料として利用されることが多く，品種改良された牧草より生産性は劣るものの自生地での 環境適応性が高い。また，野草地は生物多様性の保全や環境保全の面から重要視されている。 作物学や雑草学では，農耕地の中で作物に被害を与える雑草に対し，有益でも有害でもない植物を 野草と区分しており，山野，土手，畔，道端に自生する草本を単に野草または雑草と呼ぶことも ある。