飼料学（136)—飼料添カロ物(feed additives)―

摘要

飼料添加物として指定された生菌剤は，5属11種の菌を含む製剤であり，農林水産省令で定められ ている用途は，「飼料が含有している栄養成分の有効な利用の促進」である。一方，動物用医薬品と しては，消化器官用薬生菌製剤が製造販売承認されており，一般的な効能、効果は「単純性の下痢の 予防'治療」となっている。また，最近よく使われる言葉に「プロバイオテイクス」がある。これは， 消化管内の細菌叢を改善し，宿主に有益な作用をもたらしうる有用な微生物とそれらの増殖促進物 質」といわれており，消化管内の細菌叢に作用し，細菌叢の健常化を図りながら，疾病の予防，改善 を行う。いずれにしても「生菌」は，宿主の腸内細菌叢と密接に関係しており，それらとのバランス あるいは有害菌の定着を防御し，宿主に役立つ働きをする。