ある種過酢酸除菌剤の効果評価のための基礎的試験

摘要

過酢酸除菌剤は，極めて効力が強い上にあらゆる 病原微生物に有効なスぺクトルを有し，いわゆる高 度消毒薬に位置づけられている。廃液は酸素と水と酢酸だけなので環境に対して もやさしい性質でもある。しかし，この製剤の難点は毒性が強いことである。過酸化水素の含量が6%を超えると「劇物」に指定 され，毒劇物取締法により輸送や貯蔵に厳しい規制 があり取り扱いが不便である。また，皮虜腐食性が 強いので，高濃度では取り扱い中に作業員が不測の 傷害を受ける惧れもある。さらに発銪性も強い。そ こで，過酸化水素の含量を下げれば，「非劇物」と なり規制は解除され，危険性も減少する力、同時に 効力が低下する。